髪と頭皮の専門サロンBeautyAs

ビューティアス

皮膚とは

髪のお悩みと同じくらい頭皮のお悩みをお持ちの方が多くいらっしゃいます。
しかし、頭皮の状態が悪くなっているのに全く気がついていない方も多くいらっしゃいます。
ご自身の頭皮の状態を知る手がかりになれば・・・
まずはヒトの皮膚についてのご説明から。

皮膚は 粘膜と共に直接下界と接する臓器。身体の一番外面を覆っている膜で外皮といわれる部分です。
単純な生態保護膜という訳では無く、人間の生命保存に絶対不可欠な生体を防御している免疫臓器で、
その免疫機構は複雑です。

総面積
成人で平均約1.6㎡(畳1畳分)
重量
表皮+真皮=約3kg・表皮+真皮+皮下組織=約9kg・体重の14~16%
厚み
表皮(角質層から基底層まで)=0.06~0.2㎜・表皮+真皮=1.5~4㎜
最も厚いのは、手のひらと足底・最も薄いのは、まぶたの皮膚

皮膚の厚さは身体の部位によって異なります。
例えば、大きな刺激を受けやすい手のひらや足の裏は簡単に擦り切れたり破れたりしないように表皮層が厚くなっています。

皮膚の作用

保護作用
外部の侵害から皮膚を保護する。
皮膚のメラニン色素は紫外線から皮膚を保護する。
皮膚表面の皮脂膜は皮膚の乾燥を防ぎ細菌から皮膚を保護する。
分泌作用
皮脂腺では皮脂を、汗腺では汗を分泌し皮脂膜をつくる。
排泄作用
新陳代謝による老廃物の排泄。
吸収作用
外部から水分等を吸収する。
体温調節作用
暑いとき:毛細血管が拡がり、血液の週循環を活発にし熱を排出する。
寒いとき:毛細血管が収縮し、血液の循環を鈍くさせ発熱を抑制する。 呼吸作用皮膚も呼吸をする。(肺呼吸の1%程度)
感覚作用
真皮の上層まで末梢神経が伸びており刺激を受けると脳に伝達する機能がある。
角化作用
有核細胞から無核細胞になる程度と角質の脱落した細胞になる程度である。

皮膚は身体の表面を覆い、物理的ショック・暑さ・寒さ・紫外線など有害な刺激から身体を守る器官です。
ウイルス・細菌などの体内への侵入を防いでいます。
発汗や皮膚血管の伸縮による体温調節や、体液の保持なども大切な仕事となります。
一番表面にある角質は 有害物質の浸透や微生物の侵入を物理的に防御しています。
各種化学物質を分泌して、微生物の侵入を防いでいます。
しかし、角層を通過した異物に対しては
1.表皮を構成するケラチノサイトから多種のサイトカインが分泌
2.周辺の細胞からの抗菌物質の産生が増強
3.白血球の遊走や血管透過性が亢進して、液体成分や補体が浸出
4.炎症が引き起こされることにより、侵入物質を排除します。
更に炎症部位周辺の細胞や遊走した白血球からも、サイトカインや抗菌物質などの炎症性物質が分泌され、 炎症が進行することによって侵入物はすみやかに排除される仕組みとなっています。

皮膚組織の構造

皮膚は 表面から「表皮」「真皮」「皮下組織」の3つの層で構成されており、
その他に汗腺・皮脂腺・毛等の付属器官があります。

皮膚の構造

新陳代謝(ターンオーバー)

ターンオーバーとは 基底細胞が角質細胞になり、角質層に存在してから皮膚表面から落ちていく過程。
基底層にある基底細胞 → 有棘細胞 → 顆粒細胞 → 角質となり、最終的に剥がれ落ちます。
その期間は 2~4週間で、一般的には 約28日周期と言われます。
基底層から角質層にたどり着くまでに約14日間、
角質層にたどり着いた細胞が無核化され皮膚から剥がれ落ちるのに約14日間です。
皮膚炎や発熱などの異常な状態では ターンオーバーは 早くなり、
正常な角層が上手く作れないとされています。
(尋常性乾癬では ターンオーバーの期間が4日に短縮していると言われています。)

表皮の各層の機能・役割

表皮は 目で見る事のできる皮膚表面の部分です。
表皮では 皮脂と汗が混ざり合って皮脂膜を作り皮膚をおおっています。
これが天然のクリームとして皮膚の乾燥を防いだり、ほこりや細菌等から身体を守ります。
表皮はさらに、
「角質層」「透明層」「顆粒層」「有棘層(ゆうきょくそう)」「基底層」の5層に分かれています。
その内「透明層」は 手のひら・足の裏にだけ存在しする生命力が無い無色・無核細胞です。
角層をつくる「角化細胞」・メラニンを作る「色素細胞」免疫をつかさどる「ランゲルハンス細胞」などを含んでいます。

角質層(角層・角質細胞)

表皮の中で 一番外側にあたります。生命のない細胞で構成されています。
核を失い 硬い蛋白質である角質細胞が、何層にも積み重なってできています。
英語では角質細胞のことをデッドセル(Dead cell=死んだ細胞)と言います。
皮膚の部位によって厚さは異なり、普通5~7層ですが、 一番厚い足底や手のひらは200層位あると言われています。

髪の毛や爪は角層の特別な形です。

様々な刺激を直接受けるところであり、皮膚がバリアとしての役目を強化する為に、 角質細胞は 細胞同士の密接力が強くなっています。

又 目に触れるところでもあるので、角質層の状態は 皮膚生理学的にも美容上も重要です。

細胞は 角質層に移ると核が失われ、活動力がなくなった状態(死)になります。
1.硬くて薄い板状になり(角化)
2.次第に細胞同士の密着力が弱くなり角質細胞間に隙間ができてきます。
3.ついに剥がれ落ち、垢やフケになります。
角質細胞は 適当に除去されなければ 角質層が厚くなります。

角質層は 分泌される皮脂と水分が、バランスよく乳化した状態の薄い皮脂膜で覆われています。
皮脂膜は 角質層からの水分蒸発を防ぐ役目を担っています。

何層にも重なる角質細胞の隙間は セラミドなどの細胞間脂質や
NMF(ナチュラルモイスチュアライジングファクター:天然保湿因子)などが埋めており、
物質が通り抜けるのを防ぎ、必要な水分を吸収し保持する働きができる構造となっています。
角質層内は 10~20%の水分を含んでいます。

細胞間脂質構成成分

※スフィンゴ脂質は、セラミド類 95%・糖脂質 5%で構成されています。

角質層におけるアミノ酸

角層中における天然保湿因子の組織表単位 %
アミノ酸類40.0
PCA(ピロリドンカルボン酸)12.0
乳酸塩12.0
尿素7.0
NH3・尿酸・グルコサミン・クレアチニン1.5
クエン酸塩0.5
Na・K・Ca・PO4・Cl18.5
糖・有機酸・ペプチドなど8.5
角層中における天然保湿因子の組織表

アミノ酸は 角質層の天然保湿成分中およそ40%を占めています。
又、アミノ酸の中でもセリンは25%程と高い割合である事から、
セリン自体の保水力が角層の水分保持に重要な役割を持っている事が推測されます。
グルタミン酸は角層中の存在量は少ないのですが、
ターンオーバーの過程でピロリドンカルボン酸へと変換される為
少量でも高い水分保持力を持つ事となり、重要視するべき成分と言えます。

顆粒層

人体が作る抗菌物質(抗生物質の様なもの)を含んでいる可能性が報告されています。
外部からの異物通過防止・皮膚染防止、内部からは水分蒸発防止・皮膚乾燥防止の機能があります。
防止膜を形成すると考えられています。
細胞内に顆粒があらわれ、細胞は次第に扁平化します。
2~3層位あると言われています。

有棘層

細胞と細胞をつなぎ、表皮に栄養供給と疲労除去をしています。美容との関係が深い層です。
有棘(ゆうきょく)細胞と呼ばれる細胞があり、種々の酵素をもっています。
第二の肝臓とも呼ばれています。
有棘細胞の間には ランゲルハンス細胞と呼ばれる免疫(アレルギー)に関係している細胞があります。
紫外線から身体を守る為に必要なシステムであるメラニンは 基底層に存在するメラノ細胞が作り出し、有棘細胞に置かれます。
表皮の中で大半を占める層で、細胞は 棘(とげ)で結ばれています。
数層~10数層あると言われています。

基底層

表皮の最も下の層になり、角質形成細胞と色素形成細胞が存在します。
この基底層まで損傷すると、表皮再生に問題が生じ傷跡が残るようになります。
基底膜の上に基底細胞が1層に並んでおり、この細胞が分裂して有棘層→顆粒層→角層と順々に置き変わります。
新しく作られた細胞の層で、一層からなります。

真皮

表皮層の一番底にある基底層を境として、その下に真皮層は 厚い層で形成されています。
皮膚の弾力性やハリと関係しています。皮膚の大部分を占めています。
表皮層と比べると細胞が少なく、コラーゲン・エラスチンといった弾力性に富んだ「蛋白線維」や ヒアルロン酸等の「多糖類」・「その他脂線」・「汗腺」・「毛包」・「毛細血管」等と、 細胞以外の成分や 大切な付属器官が主体となって構成されています。

真皮の構造と役割

乳頭層
真皮の上にある層。表皮と真皮は紙の裏表一体の関係。
表皮と真皮をつなぐ役割をしています。
表皮と真皮の境目は波状となっており、
真皮が表皮側に突き出した部分を「乳頭」表皮が真皮に突き出した部分を「表皮突起」と呼びます。
乳頭下層
この部分には毛細血管(全身で総数100億万本といわれている)が張りめぐらされており、 毛細血管からの栄養物・エネルギー源を表皮の基底細胞が受け取って、ターンオーバーを行います。
網状層
真皮の中で最も厚い層。
横に長い繊維が網目状に並んでいるので網状層と呼ばれています。
線維芽細胞が膠原(こうげん)線維・弾力繊維・多糖類を作り出しています。

結合繊維/膠原線維(コラーゲン)
体の中で最も多い線維性の蛋白質です。
真皮の主成分で約70~90%以上を占めています。
皮膚の弾力を保ち、ハリを与える役割があります。
コラーゲンの新陳代謝が働きにくくなると、
古いコラーゲンが蓄積されます。
老化とともに弾力性が無くなり、繊維が垂れて
その機能は低下していきます。

弾力繊維(エラスチン)
エラスチン繊維は コラーゲンにコイルのように
巻きついて存在する伸縮性のある蛋白質繊維です。
コラーゲンとは違って真皮の2%ほどしかありませんが、
皮膚のハリや弾力を保つ為の大切な役割を担っています。
年齢増加とともに減少し、老化の原因になります。

多糖類(ヒアルロン酸)
ムコ多糖類(英語名mucopolysaccharides,)の一種です。
ムコ=mucoは 英語のmucosからきていて
粘度のあるという意味です。polysaccharideは
多糖の意味です。
皮膚の水分保持に大変重要な役割をもっていて、
ヒアルロン酸は500倍の水分子を抱え込み・保つ働きがあり、
お肌にツヤを与えみずみずしさを保ちます。

付属機関
毛包 (毛をつくる)
皮脂腺 (皮脂を作り分泌する)
汗腺 (汗を作り分泌する)
血管 (エネルギーと酸素の供給)
リンパ管 (体の防御・老廃物の排出運搬)
神経 (伝達・知覚神経も分布)
免疫細胞
リンパ球・好中球・好酸球・マスト細胞などによるセキュリティーシステム

真皮の線維も表皮のターンオーバーと同じように生まれ変わっています。
真皮のサイクルは 5~6年と言われています。

皮下脂肪組織

真皮と筋肉・骨格の間にある部分。皮膚の最も内側にあるのが皮下組織です。
余分な脂肪を大量に含む(エネルギーの貯蔵施設)事により 外部からの衝撃や圧力・刺激を和らげ(皮膚のクッション)、骨や筋肉が腐らないように保護しています。
体内の熱が外部の温度により変わらないように保温しています。
脂肪組織には 太い血管・リンパ管・神経が通っています。
ここに、障害や炎症が起こると広範囲で重症になりがちです。
皮下脂肪は女性ホルモンと関係が深く、女性の体の線をやわらかくしてくれます。

エストロゲン(女性ホルモン)皮下脂肪発育促進/皮脂腺作用抑制/滑らかで透明感のある肌を維持
アンドロゲン(男性ホルモン)皮下脂肪発育抑制/皮脂腺作用活性/角質が厚く固い皮膚

付属器官

皮膚が変形した付属器官は角質の付属器官と汗腺の付属器官があります。

角質付属器官

毛包の内側にも表皮があり、ターンオーバーをしています。
古い角質は 毛孔から捨てています。
毛には立毛筋が付着しています。

毛根の一番下の部分である毛嚢(もうのう)から
細胞を形成し角化とともに毛がつくられる。

手・足の爪

表皮の角質層が変形したもので硬いコラティンで構成されている。

汗腺付属器官
汗腺(sweat gi)

汗管(汗が通る管)も表皮がありターンオーバーをしています。
一日の皮膚から水分の蒸発量(汗の量)は
大人で500~700ml位といわれています。
乳幼児では 代謝が激しく、
大人の3倍くらい多く汗をかくと言われています。
汗には アンモニア(アルカリ性)が含まれており、
一時的に皮膚の表面のpHを上昇させます。
皮膚の表面の酸性度は 正常時 pH 4.0 ~6.0ですが、
場所によって異なります。
この酸性度が、皮膚の細菌などの侵入に対する
バリヤ-システムに大切だと考えられています。

汗の分泌される腺で大部分は体温調節の為に皮膚表面で蒸発、
残ったものは皮脂膜を形成するところで使われる。

汗は 皮脂といっしょに皮膚の角質層を柔らかくする働きがある。

汗腺には エクリン腺やアポクリン腺がある。

皮脂腺(sebaceous gi)

皮膚の真皮の部分に位置し全身に存在する。
特に額・鼻・顎 のTゾーンに集中している。

頭部は 特に多く、他の皮膚組織の9倍・Tゾーンの2倍と言われている。

皮脂は皮脂腺から分泌され、毛や網嚢壁につき、
皮膚表面に拡散し汗と混ざって皮膚表面に皮脂膜を形成する。

皮脂腺

毛包内に排泄管がつながっており、皮脂を分泌します。皮脂膜を作り、頭皮や髪を保護します。
皮脂腺の中側にある基底細胞層には皮脂腺細胞がぎっしり詰まっていて、
真皮の毛細血管から糖分や脂肪分を与えられ皮脂細胞が分裂し、絶えず皮脂を作り出しています。
皮脂が作られると細胞が大きくなり細胞膜が破れて細胞内から皮脂が流れ出し、
毛包壁や毛を伝って上がってゆき、毛孔から分泌されます。
皮脂腺細胞で作られた皮脂はバター程度の固さの中性脂肪です。
皮脂の成分
頭皮の一部は皮膚の表皮と同じ構造ですが、他の皮膚に比べ 皮脂腺の量はかなり多くなっています。
皮脂腺が多い額(ひたい)は 1㎝2あたり50~80の皮脂腺がありますが、
頭の皮脂腺は1㎝2あたり100~200と約2~3倍と言われています。

部位別皮脂腺数

皮脂膜

皮膚の表面や毛孔に住んでいる常在細菌の持つ酵素「リパーゼ」によって
皮脂と汗(一部は 毛漏斗ににじんで出てくる体液)の水分で乳化することにより、皮脂膜を作ります。

皮脂膜は皮膚に潤いと滑らかさを与え、皮膚の水分蒸発を防ぎ、 外から余分な水分や有害な物質を侵入するのを防ぎます。

皮脂膜形成が正常に行われていない頭皮は様々な問題・トラブルを起こします。